インプラント治療について
インプラント治療とは、歯の抜けてしまったところにチタン製の人工の歯(インプラント)を埋め込み、人工の歯冠を取り付ける治療です。インプラントの素材のチタンは顎の骨とくっつく(結合)する特性を持っていますので、インプラント(人工歯根)と顎の骨を結合させた後に人工の歯を装着することで自然歯に限りなく近い感覚で噛むことが可能です。
また、歯冠の色や形も近年の歯科技術により、自分の歯と限りなく近く作ることも可能になってきています。
さらにインプラントは現在、実用化されている人工臓器の中では、最も完成度の高いものであると言われています。入れ歯やブリッジに抵抗のある方は、インプラントをお勧めいたします。
インプラントの素材のチタンは安全なの?
インプラントの素材は、チタンで形成されています。40年以上の臨床研究により、チタンという素材が人体に拒絶反応を与えず、時間を経過することで、骨と結合する(オッセオインテグレーション)ことが確認されております。
このチタンの特性を利用し、人工的に歯の土台である歯根を造り、人工的な歯を立てることで、丈夫で安定した治療を施すことができるのです。
また、インプラント治療で使用するチタンは金属アレルギーの報告が最も少ないので、安心して治療を受けていただくことができます。
インプラントと入れ歯どっちを選ぶ?
歯が無いもしくは欠損している場合の治療法として、主に入れ歯とインプラント治療の2種類が挙げられます。従来では歯が無い場合に入れ歯を使用するケースがほとんどでした。入れ歯の場合は保険適用する入れ歯もありますので、保険適用の入れ歯であれば経済的負担の軽減が出来るというメリットがあります。
しかし、近年ではインプラントの製品向上や長年の臨床データの蓄積から信頼性と予知性が非常に高くなり、将来自分の歯を残そうと考えた時、入れ歯よりもインプラント治療をした方が、顎(アゴ)の骨が減りにくく、経年的にみると、より多くの歯を残せるという臨床データが出ております。将来の自分の残存歯を残そうと考えた場合はインプラントをした方がメリットがあると言えるでしょう。
インプラント治療のデメリットとしては、保険適用外なので通常の相場としては1本30~50万円という価格が高額になり患者様に経済的な負担が大きく掛かるという現実があります。(入れ歯の場合は保険適用と保険適用外のものあります。)
インプラント治療の利点
- 隣在する歯を削る必要がなく、健康な歯を傷つけない。
- 入れ歯のような不快感がない。
- 見た目が自然で美しい。
- ご自身の天然歯のような咬み心地を味わえる。
- 固定式なのでご自身の歯と同じ様に歯ブラシやフロスでメインテナンスができる。
インプラント治療の欠点
- 保険適応外なので費用が高い。
- 外科手術をする必要がある。
- しっかりメインテナンスをしないと細菌感染のリスクが高まる。
- 他の治療よりも治療期間が長いことがある。
- 患者様の身体の状態(重度な糖尿病など)よって治療できないことがある。
インプラントの一般的な注意点・リスク・副作用
- 術後は顔面の腫脹に加え、青あざができる場合があります。
- 過度な衝撃や咬合を加えると補綴物の破折、脱落の可能性があります。
- 骨の中には複雑に神経が走行しています。神経の走行においては一時的な麻痺が起こる場合があります。基本的には一過性の場合がほとんどで、日常生活には差し支えない程度に回復していきます。
- 当院では手術の結果が確実に得られる術式をとっています。そのため、やむを得ず手術の範囲、切開量が大きくなる場合があります。
- 医療においてはさまざまな状況や予期せぬこともあります。しかし、安心して治療を受けて頂けるよう精神誠意で治療を行い、何かありましたらその都度、対応を行なっていきます。不安なことがあれば、ぜひスタッフにお聴きください。